大雨の中、サウンドチェックのためにステージに現れたindigo la Endは「心雨」を演奏し、雨に打たれながら開演を待つオーディエンスを魅了する。改めてステージにメンバーが登場すると、川谷絵音(Vo, G)が一言「僕が雨男なんで、すみません」と謝ってから最初のナンバー「名もなきハッピーエンド」を演奏した。長田カーティス(G)が奏でる軽快なギターのフレーズが場内に響き、自然と手拍子が起こる。佐藤栄太郎(Dr)と後鳥亮介(B)のダイナミックなソロ合戦から始まったのは「悲しくなる前に」。2人が刻む低音と川谷の切なげな歌声、流麗なギターの音色が美しく絡みあった。
「夏夜のマジック」では後鳥のゆったりとしたベースラインに乗せて美しいメロディが奏でられ、サポートメンバーのえつこ(Key, Cho)とササミオ(Cho)も華麗なハーモニーを披露。夏の終わりにふさわしい空気が生み出される。穏やかなサウンドを響かせたあとのMCでは、川谷が「去年もすごい雨が降ってて、今年も降ってるんですけどたぶん僕のせいだと思います(笑)。リハーサルのときはそこまで強くなかったんですけど、『心雨』を歌ってからめちゃくちゃ雨が強くなって……(笑)」と、天気について語ってオーディエンスを笑わせる。そして「みんな大丈夫?」と、雨の中で彼らのライブを楽しむ人々を気遣った。
和やかなMCのあとは川谷と長田の鮮烈なギターから「インディゴラブストーリー」へ。川谷の力強いボーカルが観客を圧倒する。最後の曲に入る前、川谷は「最近フェスのあり方を考えていて……僕らはあんまり盛り上がる曲がないというか、僕らとフェスって合ってないのかなと思ってたんですけど、僕らなりにフェスについては考えていて。最後にそういう曲をやりたいと思います」と、自身の思いを語った。
その言葉に続いて演奏されたのは「渚にて幻」。壮絶なイントロから始まった楽曲が、川谷とえつこ、ササミオが歌う静謐なリフレインを経て再び圧巻のアンサンブルへと展開していく。川谷は身体を折り曲げながら激しくギターを掻き鳴らし、長田、後鳥、佐藤もそれぞれ強力な音を鳴らし続けた。曲が終わると川谷は一言「ありがとう」と挨拶。彼らならではのパフォーマンスで、集まった観客に強い印象を与えるステージとなった。
セットリスト
01. 名もなきハッピーエンド
02. 悲しくなる前に
03. 夏夜のマジック
04. インディゴラブストーリー
05. 渚にて幻(long ver.)
0コメント