上原ひろみとレキシ 〜レキシが助けにやってきた〜

上原ひろみは、当初予定されていたトリオ編成での出演がメンバーの健康上の理由で中止になったことを受けて、急遽助っ人としてレキシを招聘。当のレキシは、健介さん格さん(G / 奥田健介 from NONA REEVES)、御恩と奉公と正人(B / 鈴木正人 from LITTLE CREATURES)、ボボ・ニッポン(Dr / BOBO)、貝塚太郎(Key / 磯貝サイモン)という強力なメンバーを引き連れて、上原のもとへ馳せ参じた。

深い霧が会場一帯を覆う中、いよいよ「上原ひろみとレキシ 〜レキシが助けにやってきた〜」のライブがスタートする。まずは上原が1人でステージに上がり、軽やかなタッチで「狩りから稲作へ」のフレーズを盛り込んだナンバーを弾き出した。しかし1人では場が持たなくなった彼女は、「助けて! レキシ!」とかわいらしい声で助けを求める。すると「スーパーマン」のマントをまとったレキシがバンドメンバーとともに登場。「稲穂にとっては恵みの雨だよ! 田植えフェスでしょ? 稲穂出して!」と呼びかけ、そのまま「狩りから稲作へ」へと誘導する。そして“オシャレキシ”こと上原のダイナミックなピアノを加えたソウルフルな演奏を披露。しかし途中から上原が弾くピアノに合わせて「稲穂」コールを巻き起こしたり、「レキシとオシャレキシ どっちが好き?」と観客にシンガロングさせたりとやりたい放題。対する上原も、バンドメンバーと即興のセッションを繰り広げレキシを翻弄した。

長尺の演奏が続いた「狩りから稲作へ」が終わるや否や、レキシは「あんまり勝手に曲を変えるのやめて! ひろみのバンドじゃないから!」と不満顔。その後なんとか仲直りした2人は、2曲目の「姫君Shake!」へ。ノリノリで歌うレキシだが、ここでも上原がバンドを巻き込んだアドリブを披露。レキシが業を煮やし「ストップ! ひろみ、ストップ!」と叫ぶも、上原は弾くのをやめるどころか、ますますアグレッシブなプレイを繰り広げていく。レキシは文句を言いながら、主役である上原をなだめて曲に戻り、なんとか「姫君Shake!」の演奏を完遂した。

3曲目は上原がジャジーなアレンジを施した「きらきら武士」。上原が極上の笑顔を見せつつ超絶プレイをさく裂させる中、レキシも負けじとアドリブを交えながら熱唱する。この熱いセッションに、雨のフィールドを埋め尽くした観客は拍手喝采。クライマックスで上原とレキシは息の合った連弾を繰り広げ、貴重なコラボステージを大団円に導いた。


セットリスト

01. 狩りから稲作へ

02. 姫君Shake!

03. きらきら武士

LIVE REPORT | SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2016

山中湖で10回目の開催となる夏の野外フェスティバルSWEET LOVE SHOWER 2016、8月26日(金)、27日(土)、28日(日)の3日間の熱いライブをレポートします。